初めて漫画同人誌を作った(裏話編)

今回作った同人誌についてのエピソードとか。めちゃくちゃ長いのでお暇な方はどうぞ。 


表紙

初めて表紙にPP加工をしました!嬉しい!マットPP大好き!

表紙は前から帯風デザインをやってみたくて、モブ主人公であることもアピールできていいと思ったのですが帯の内容に悩みました……結果とてもシンプルな感じに。 


タイトル 

タイトルの『アンサンブル』は演劇用語の「アンサンブル(キャスト)」から取っています。群舞などの役名のない登場人物を指す言葉ということで、モブ主人公のお話に合うんじゃないかな〜と。モリーには名前がありますが、女王メアリさんの物語においては彼女はあくまでその他大勢なので。この点については後で語ります。

あとensembleのフランス語の意味(一緒に、同時に、調和、など)的に、女性二人の話だったり短編漫画二本という構成だったりにも合っているかなと思っています。 


遊び紙

本文の前をレーザーカット遊び紙というものにしました。(https://www2.popls.co.jp/pop/book/laser.html) 印刷所さんで用意されているデザインなのですが、めっちゃかわいくないですか!?見本誌提出のときにスタッフさんにコレいいですね〜と言っていただいたり会場でもお褒めいただいたり、好評なようで嬉しいです。

漫画同人誌といったら遊び紙でしょうという憧れがあったので、本文のうしろにも普通の遊び紙を入れました。 


作画作業

下書き→ペン入れ→ベタ塗り・トーン貼りという順番で作画が進むわけですが、下書きが一番苦しく、トーン貼りが一番楽しかったです。下書きが途中までしかできていないのに、できたところからペン入れ〜トーン貼りまでやってしまって「あ〜また下書きをしなくちゃ……いやだ〜〜〜」となっていました。その繰り返し。トーン貼りがあまりに楽しいので過剰にトーンだらけにしてしまって(特に点描とかの雰囲気トーン的なもの)、あとから減らしたりもしました。子どものころ読んでいた少女漫画の影響がすごい……と感じました。


キャラデザ 

主人公ふたりは垢抜けない感じで、なにより描きやすさ重視でデザインしました。その分メアリさんに作画パワーを回せました。 オリジナル世界線の話ということで、メアリさんも衣装をできるだけシンプルにして作画コストを抑えてあります。女王メアリさんは色々なドレスを着ていますが、これは私の趣味もありますが(色んなお洋服着せるの楽し〜!!)場面ごとに違うドレスにすることで確認の手間が省けるという面もあります。


ギャル西園寺さん

ギャル有識者からは(言うほどギャルか?)と思われそうですが、真面目ちゃんの主人公からしたら少しでも華やかでスカートが短い子は全部ギャルらしいです。 2000年代くらいのギャルのイメージでデザインしています。ブカブカの白カーデ(左前ボタン)、シャツのボタン開け、だるだるのリボン、短いスカート、紺ハイソ!です!あとメアリさんが昔はカラコンをしていたと言っていたように思うので、黒コンのイメージで瞳の作画を変えてあります。髪型は黒制服のときの髪型をベースにしています。 


魔界訛り

セリフをどのくらい訛らせるか、加減が難しかったです。人間界でいうと西日本っぽい感じのオリジナル訛りにしてあります。私自身が西の人間で訛っているので、訛らせる分には楽なんですが……。だいたいメアリさんの配信を流しながら作業していましたが、日によって「思ったよりメアリさんって訛ってるな!?」「そこまでは訛ってないか〜」と振れ幅がある気がして、その都度セリフを調整していました。


女王メアリ様

逆に女王メアリ様は一切訛らせていません。シチュボなど、何かを演じているときのメアリさんというイメージです。初めはもっと「てよだわ言葉」だったのですが、やりすぎだな……と思って加減しました。一見お上品なお姉さんだけど、中身はかわいらしかったり親しみやすかったりという雰囲気を出せていたら嬉しいです。髪型は白制服のときの髪型をベースにしています。


モブ主人公、その他大勢であること

昔からオリキャラの登場する二次創作が好きで、特にその作品世界ではモブとされるような人々を描いた作品がとても好きです。(例えばヒーローものならヒーローの正体に気づいていない一般市民視点のお話とか……。)

また、自分が作品世界に入ったら……という妄想をするとき、作品のキャラクターからはその他大勢としか見られていない設定が一番萌えます。キャラクターと自分が親しくなる、いわゆる夢作品とはちょっと違うのかな?と思っています。

私はVtuberにハマる前は某テーマパークの某2.5次元ショーのオタクをしていたのですが(ティアさんやみあちが話題に出すアレです)、そのときもキャスト(キャラクター)対たくさんの観客(モブ)という関係で、モブの立場からキャラクターに向かってキャーキャー言うのが最高に楽しかったです。 Vtuberさんはキャラクターとは言い切れないですが、ひとりのVtuber対たくさんの視聴者という関係はこれに似ていると思っていて、私は大勢のなかのひとりとしてメアリさんを応援できることに喜びを見出しています。

で、今回のお話ですが、どちらの主人公にとってもメアリさんとの思い出はけっこう重いのですが(「わたし」ちゃんの方は思い出すまで忘れていたようではありますが……)メアリさんにとっては些細なエピソードなんです。 女王メアリ様のほうはモリーを特別気に入っていたんじゃないかと思われそうですが、あれはモリー視点だからそう(「あたしとメアリ様は特別な関係……」的に)見えているのであって、多分メアリ様としては、他のメイドよりはちょっと気にかけているくらいだと思います。新人だしすごく慕ってくるしな〜くらい。 そういう感情の非対称性に対する萌えみたいなものが伝わればいいなぁと思っています。


以上です!長! ここまでお読みいただいた方はありがとうございます! 今回の本についてなにかあればTwitterやWaveboxでお伝えいただければお答えします。 


それでは改めまして、でりしゃす♪♪♪ストーリー3お疲れ様でした👏👏👏